21日目 7月7日

キングマンからデスバレーへ

北米でもっとも低い土地(世界第8位)であり、また熱いところとしても有名なデスバレー。谷の中心部の標高は海抜マイナス86m、真夏には気温50℃を超えることもある(過去最高は57℃)。年間降水量はわずか49mm(東京は約1500mm)という、まさに灼熱の谷がデスバレーである。






ルート66の町キングマンは宿泊だけして素通りになってしまった。
朝8時には今日の目的地デスバレーに向けて出発し、途中フーバーダムに寄った。
国道93の2番出口を出てダムへのアクセス道路を15分ほど行く、と調べていたので、2番出口ばかり気を付けていた。アメリカの高速道路の出口の名称は、ある地点を起点として、そこからのマイル数が出口の番号になっていた。
私たちは起点に向かって走っていたらしく、出口のナンバーがだんだん少なくなってついに2番になったのでそこで出たが、調べていた出口の様子と違った。出口付近の様子をmapのストリートビューで画像を出して印刷して持っていたので、間違ったということはすぐわかった。
実は、このあたりはアリゾナとネバダの州境にあたり境目がともに起点となって、その起点から両サイドに2番出口があったわけである。このフーバーダム地点はキングマン方面から向かっていくと最初の2番出口を通過してその次の2番出口、つまり4マイル先の出口から出てフーバーダムのアクセス道路に入るべきだったのだ。4マイルといえば6.5kmくらいあるのだからきちんとマイルを測っていればわかるはずだったんだけど、まれにこんな間違いもした。
フーバーダムの上の方にある無料駐車場に車を止めてダムを見下ろした。いまから80年も前、まだ世界が貧しかった時期にこれだけの、見ただけでもすごいダムが作られたというアメリカの技術、アメリカの力をここでも垣間見た。アメリカの人にとってはとても大切なダムで、ラスベガス近郊の観光地=フーバーダムとしてとても人気があるのだそうだ。










フーバーダムでは中の見学はしないで、その後は一目散にデスバレーへ向かった。
デスバレーはとにかく暑いのではなく熱いということで、夏のドライブはオーバーヒートすることがあるなどとにかく脅しのような注意書きがたくさんあったので、運転も慎重にしてもらった。観光の予定も詰め込まず、宿についてからビジターセンターなどで情報を仕入れてからにしようということで、公園中心に位置するファーニスクリークランチを目指した。
デスバレーに入ってから、まず途中のダンテスビューの展望台による予定が、通行止めで行けなかった。一望のもとに見えるという、バッドウォーター(-86m)と園内最高峰のテレスコープピーク(3367m)の標高差を見たかったのに残念。そこから7マイル先、ファーニスクリークから約3マイル手前の地点にザブリスキーポイントというところがあり、立ち寄った。駐車場から10分ほど上がった展望台からは、それは素晴らしい少し薄い金色の山ひだが一面に広がっていた。晴れていたので、たった10分ほどだったが汗だく、これがデスバレーなんだを実感。それまで寂しい道路を延々と走ってきた先にこんな素晴らしい風景が。黄金色をした泥が1000万年前に湖底に沈殿してできたそうである。夕暮れが特に美しいということでホテルから3マイルと近いのでまた夕食後に来ようと、熱さの中から早々に引き揚げた。

ビジターセンターの隣りにあるホテルファーニスクリークランチは冷房もバッチリ効いて快適だった。荷物を置いてから、ビジターセンターに行って情報を集めた。
ビジターセンターでダンテスビューにはなぜいけないのかと聞いたら、今さっき通行止めが解除されたとの説明。これはアンラッキー。もうこれからではちょっと時間的に余裕がなかったのであきらめるより仕方なかった。



ザブリスキーポイント駐車場から展望台に上るところ

きらきら輝いていた。


見渡す限りだから、すごい。


夕食のメインはサバの缶詰


夕食後、夕日の景色を見に行った。色が濃くなってさらに迫力が。


ここは少し色が白っぽいが、このひだが見事。